台湾人の私が紀伊半島で見つけた、日本の魅力【Pinkoiスタッフ通信2】

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平成最後の夏、あなたはどこへ行きましたか?

エアコンが効いた室内でゴロゴロ? それとも海や山を求めて、外にお出かけ?

本当に、本当に暑かった2018年の夏。ある勇敢(?)なPinkoi台湾人スタッフは日本各地を旅しました。そこで今回のPinkoiスタッフ通信は台湾人から見た「日本」を聞いてみることに。

台湾人の目には日本はいったいどのように見えているのでしょうか? 私たちが気づかなかった日本の魅力を、台湾人から教えてもらいましょう!

こんにちは。

Pinkoiで日本と台湾チームの調整役や翻訳を担当しているジェシカです。普段は台北のオフィスで働いていますが、年に数回東京へ出張することもあります。今年も夏に台湾から東京のオフィスに出張しました。

今年、日本は平成最後の夏。そこで思いきって休みを取り、バックパックを新調して、一人で前からずっと訪ねたい場所へ旅に出ることにしました。その場所とは近畿・東海地方にある「紀伊半島」。



なぜ紀伊半島?

日本には台湾で人気の観光地がたくさんあります。しかし、東京、大阪、京都、北海道、沖縄と比べると、「紀伊半島」を知っている人は少ないです。

私は4年前から、台湾の首都「台北」で暮らしています。便利な半面、都会の暮らしに少し疲れているなと感じていて、静かな一時をどこかで過ごしたいと思っていました。そんな中、紀伊半島には豊かな自然があり、のんびりとした空気が流れていると知り、行ってみたくなったんです。

もう一つの理由は、日本の古典文学が好きな私にとって、紀伊半島には古典から知ったスポットがあり、いつか訪ねてみたいとずっと思っていたからです。

 

都会とまったく違った、森に囲まれた神宮

 紀伊半島旅行、まず最初の目的地は「伊勢」。

 「伊勢」という名を初めて知ったのが、日本文学の「伊勢物語」と「源氏物語」です。私にとって、「伊勢」はまさに古き日本文化を語る上で欠かせないスポット。

 

昔、日本に留学していた頃、ちょうど第62回の式年遷宮の行事が行われる直前の時期でした。東京にいるにもかかわらず、神社へ行くと必ず伊勢の「神宮式年遷宮」のポスターやパンフレットなどを見かけたことを今でもよく覚えています。

日本語を学習していたときから、ずっと目にして行きたいと思っていた伊勢神宮。そこで平成最後の夏に、何か特別な場所に行きたい思い『日本人の心のふるさと』とも言われるお伊勢さんへお参りに行くことに!

▲内宮の宇治橋。橋の向こうは神様の領域だと言われています 

一般的な参拝ルートは外宮から内宮ですが、ちょうどバスに乗れたので内宮からお参りをすることにしました。観光ルートをいつでも変更できるのも、一人旅のメリット。

平日の朝でしたが、お参りする人がそこそこいることにびっくり。夫婦もいれば、ツアーで来たグループもいました。そして私と同じ、一人で来た人の姿も。人のしゃべり声がなく、周りにはただ虫の囁きと鳥のさえずりが聞こえてきます。それから、敷石道を歩いている自分の足音も。

▲五十鈴川のせせらぎに癒されました。

域内を流れる五十鈴川は、昔から御手洗場として使われ、今でも川辺までおりて、美しい清流に触れることができます。内宮参拝の見所のひとつ。

 

さらに奥へ歩くと、背が高い樹木がいっぱい。木陰をゆっくり歩くと、猛暑から少し解放された気がしました。やっぱり森は、気候の調整に重要な役割を持っているんだなぁと感じました。

▲域内の神木。参道を歩く人たちを、何百年もの間ずっと見守っています。

▲正宮は一番奥の階段の上にあります。ここからは撮影禁止。でも、このように遠くからしか拝むことができないからこそ、一層神聖さを感じることができました。

▲風日祈宮(かざひのみのみや)。風と雨を司る神様を祀っています。

台湾にも「風調雨順」(日本語で言うと「風雨順調」)という言葉があります。異なる文化でも、同じことを願っていますよね。どこにいても、やはり人の営みは、自然現象から切り離すことができません。

 

杖に初挑戦!タイムスリップしたような世界遺産『熊野古道』

もう一つ紹介したいパワースポットは、世界遺産である熊野古道です。

熊野古道の範囲は広く、ルートがいくつもあります。最初はどのルートにしたらいいか、なかなか決められませんでした。ネットで他の人の旅日記を読んでみても、ルートの距離と山道のレベルを想像することはなかなか難しい…。そこで滞在期間と自分の体力を考え、もっとも初級だと言われているルート「大門坂」を歩くことに。 

▲「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」併せて「熊野三山」と呼ばれています。今回は「那智大社」と「速玉大社」へ行ってきました。 

▲右の奥にある建物は「近畿の駅百選の認定駅」の那智駅です。左の手前のは熊野那智世界遺産情報センターです。ちなみに那智駅は無人駅。

 

那智駅からバスに乗って、30分間の山路を走ってると、大門坂の入り口に到着。

▲大門坂の入り口に到着。この先どんな挑戦が待っているのでしょうか?

古道の入口のバス停には杖立てがたくさん置かれています。誰でも自由に使えるそうなので、私も他の参拝者にならって、気に入った杖を一本とりました。実は杖を使うのが初めてで、最初はちょっと恥ずかしかった…。でも、参道を登っていくのにつれ「杖があってよかった!」とすごく思いました。

▲大門坂古道入り口に堂々と立つ夫婦杉。

大門坂の古道は、600メートル余りですが、石畳敷の階段は思ったよりデコボコしているので、歩くときは気をつけなければいけません。静かな森を歩いていくと、頭の中の雑念や悩みがだんだんと小さくなっていき、目の前にある道を歩くことしか考えなくなりました。森が雑念を取り払ってくれている、そう感じた瞬間でした。

▲平安装束で古道を歩く人も。タイムスリップしたような感じがします。昔の人はこうして京の都から1ヶ月かけて熊野詣をしたそう。昔の人はとても勇敢で根気があったんだなと、歩いてみるとよく分かりました。

 

ひたすら階段を登ること一時間、那智黒原石を売っているお店の前を通ると、ようやく那智大社の姿が! 那智大社の鳥居を目にした瞬間の感動は、多分一生忘れないでしょう。

▲やっと会えたシリーズ①!苦労したからこそ、達成した瞬間の感動も大きかったです。 

▲大門坂古道から那智大社の参詣道まで、数え切れない階段を登ってきました。

▲やっと会えたシリーズ②!勝利を導くという三本足の神鳥ーー八咫烏(ヤタガラス)

 

落差133メートルもある、神々しい那智の大滝

 那智大社からもう少し東へ行くと、同じく世界遺産の那智の大滝が鎮座しています。

▲那智の大滝を奉る神社『飛瀧神』社。

この飛瀧神社には本殿がありません。鳥居の向こうには、133メートルの高さを誇る大滝のみ。そう、この大滝が飛瀧神社の御神体。つまり、神様そのものなんです。鳥居の外側から大滝を眺めると、その迫力と神々しい姿に魅了され、気づけば目が潤んでいました。

決して悲しいから涙が浮かんだのではない。自然と大滝の神聖さに圧倒されたから…。

 

<おわりに>

普段あまりトレッキングをする習慣のない私が、一人で海外しかも森と山の奥へ行くとは! 昔の自分なら想像もできなかったかも。でも古道を歩き始めると、自然を感じることができ、旅行前に感じていた不安がするすると無くなりました。また大自然の中に身を置くと、自分はどれほど小さいか、改めて実感させられました。 

台湾人の私にとって日本の文化のもっとも好きなところは、自然そのものを神様として崇拝するところ。海と山、風と水、あらゆる自然物と自然現象を、心から感謝、尊敬の意を表すことが、もっとも日本のこころを表しているんじゃないかなと思います。

そして、今回の旅を通して、日本を好きになった初心にもう一度帰ることができました。日本を好きになった自分にとって、今回の旅はある意味「心のふるさとを感じた旅」と言えるのではないかと思っています。 

 

テキスト:Jessica(ジェシカ)@PinkoiJessica
Pinkoiローカライゼーションチームリーダー。主な勤務拠点は台北ですが日本へよく出張します。日本と台湾の素敵な人と物の交流を繋がるお仕事をしています。伝統文化が好き。

編集:東 洋子

 

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