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Pinkoiインタビュー | vol.2 レトロ印刷JAM

Pinkoi はアジア最大級のデザイナーズマーケットです。日々の暮らしにも、特別な日の贈りものにも。優れたデザイナーによる、創造性ゆたかな商品をお楽しみいただけます!

紙モノ・印刷好きやデザイナーの間では知らない人がいないほど有名な大阪の印刷会社「レトロ印刷JAM」さん。一般的な印刷物とはひとあじ違うレトロな風合いのおしゃれなフライヤーやポストカード、リトルプレスなどの印刷物をみなさんも一度は目にしたことがあるかもしれません。

そんなレトロ印刷さんが台湾オフィスを開設したという情報を聞き、印刷と紙モノに目がないPinkoi編集部はさっそく遊びに行ってきました!これまでのこと、気になる台湾でのこれからのことを代表の古屋さんとスタッフの橋本さんのお二人にお話をうかがってきましたよ。

 

どんな経緯で印刷のお仕事を始められたのでしょうか?

右から:レトロ印刷台湾代表の古屋光一さんとスタッフの橋本香さん

古屋:もともと印刷屋ではなかったんですが、リソグラフというチラシや学校のテストなんかを刷る機械を一台持って独立して印刷屋になったんです。そこから今の大阪の社長と出会って、二人で会社をしようとなりました。リソグラフは一色しか刷れないんですけれど、二回機械に通して二色にしたり、三回通して三色にしたりするってことをデザイナーは考えるわけですよね。ランダムにズレる。そこがいいんだという人が現れたんです。

橋本:わたしは10数年前にレトロ印刷に出会いました。面接に行った時にリソグラフを見て、どこかで見たことあるなと思ったんです。実は仕事でリソグラフを使ったことがあって。会社の中の新聞を編集印刷して配るっていう仕事をしていたんですよ。それを思い出して縁があるんじゃないかなって思って。

 

現在のスタイルにはどうやって辿り着いたのですか?

ドイツ製の製本用ミシン。なんと5ミリほどの厚さまで縫えるそうです。

古屋:デザイナーさんと仲良くなってインクと紙の種類を増やしていくうちに、今のスタイルになりました。10年ぐらい前、ネット通販をやろうということになったんです。当時は「スピード印刷」といっていて、いい名前がないかと考え出したのが「レトロ印刷」だったんです。昭和初期とか大正くらいの古い印刷ってズレているんですよ。そのズレを再現するためにデザイナーさんはうちを使っていたんですよね。昭和レトロや大正レトロみたいな。それでレトロがいいんじゃないかって。今のロゴは、うちの元祖のデザイナーさんに作ってもらいました。その方と出会わなければまだ「スピード印刷」をやっていたかもしれませんね。

 

♥ 古屋光一さんのお気に入り

ちえちひろ |  "Pero" in The Jungle -RISO Print

孔版印刷で印刷したイラストを額に入れると、作品の魅力をより引き出しインテリアにもなるんですね!これは新しい発見です。作家さんに実力がないと出来ないと思いました。素晴らしいイラストレーターさんです。

 

印刷のお仕事をする上で、大切にしていることはありますか?

古屋:今までずっと挑戦してきたので、とにかくまずはやってみることです。お客様には、できるかは分からないけれど挑戦しますと。もしかしたら料金も発生するかもしれないけれど、それでも納得していただけるのならやればいい。なかなか難しいことも多いんですが、やって面白い作品ができることがお客様の喜びなので。そこは大切にしたいと思っています。台湾ではそんな風にしていきたいですね。

フライヤーをTake Freeで持ち帰ることができるJAM置きコーナー。今後ここには台湾のフライヤーが置かれることに。どんなものが登場するのか楽しみです。

古屋:僕らはクリエイターさんのために何ができるのかを常に考えています。こういう場所を提供したり、簡単にシルクスクリーンをできるようにしたり。お店やイベントの告知にもなるように、希望される方には10 部うちで余分に刷ってサンプルとして置く「JAM置き」っていうことをしています。喜んでいただけているので続けていきたいなと思っています。

 

♥ 橋本香さんのお気に入り

PAPERWORK | Collage postcard printing props

印刷機材をモチーフにしたカードは、イラストが素敵なのと、側面の金色がまたクールだなぁと思いました。

 

大阪から世界へ!海外に出たきっかけを教えてください。

古屋:今はうちと同じことをしているところが海外でもどんどん増えているんですよ。5年くらい前にそのことを知って、元祖の僕らが海外に出るぞ!となったのがきっかけです。作家さんがやるとどうしても作家さんの好みになってしまうんですけど、僕らはデザインをしないので色んな人がハードルなく入れる。その方がやっぱり孔版印刷の面白さを世界に広げていけるのではないかと思ってやっています。

 

なぜ第一弾が台湾だったのでしょうか?

古屋:最初はアメリカを考えていたんですけれど、いろんなハードルがあって断念しました。その時メーカーの方から、台湾はどうですかと提案されたんです。台湾の雑誌の取材が来てフェイスブックで台湾のファンがすごく多くなったり、その後もイベントでシルクスクリーンをやったら反響がよかったり。実際に来て良いところだったのもあって台湾に決めました。

 

台湾で今後チャレンジしてみたいことはありますか?

大阪弁の「刷りまっか?」に由来するシルクスクリーンキットのSURIMACCA。ユーモア溢れるネーミングセンスは、さすが大阪の企業!


古屋:これからですね。今は色々な人とお話をさせてもらっていますが、そういう中でぽっ出ることがあるじゃないですか。そういうひらめきを一番大切にしたいと思っています。日本で古本屋さんと知り合いになってブックカバー展をやったことがあるんですけれど、やってみたら凄い反響があったんです。そんなことがあるので、ひらめきってすごい大事だなって。

橋本:私は台湾の人たちと何かやってみたいです。何かのきっかけで生まれるのでこれっていうのはないんですけれど。でも色んな人と出会うことをしています。日本で色々やってきたのでそれを一回ゼロに戻して、台湾ならでは新しいことをしたいです。

古屋:6月は出張ワークショップをたくさんしたいですね。シルクスクリーンキットのSURIMACCAとインクが台湾にも届いたら、もっと楽しく参加できると思うので。外のイベントにも呼んでいただければ、台中でも高雄でもどこでも行きます!

 

印刷のズレを逆転の発想で強みに変え、モノづくりを愛する人たちを一貫して応援しつづけるレトロ印刷さん。揺るぎない軸を持ちながらも柔軟に変化していく。プロアマ問わずたくさんのクリエイティブな人から支持される理由は、そんな姿勢にあるのかもしれないと思いました。レトロ印刷さんの今後の台湾での活躍からも目が離せません。

 

レトロ印刷JAM

住所: 台北市大同区延平北路一段69巷5号1F  
営業時間: 毎日12:00pm - 20:00pm
Web Site : 日本 / 台湾(中国語のみ)

 

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テキスト:Ayumi

記事のカテゴリー:トピックス

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