紹介:
この鼻紐青銅方印は、典型的な初期の印章器型であり、戦国時代から漢初への過渡期に多く見られた実用的な印章様式に属します。全体は方形の印面で、弧状の鼻紐が特徴。上部の穴に紐を通せば携帯でき、初期の実用性と身分を象徴する意味合いを強く持ち合わせていました。この小さな四角い空間にこそ、古代の「印をもって信を得、印をもって権を行使する」制度の真の縮図が凝縮されています。
わずか3.7gと小ぶりながら、この印は熟成した銅の質感を持ち、手に取ると温かみが感じられます。表面には自然に生成された緑青、赤斑、土沁が複雑に交錯し、豊かな層をなしており、長年の埋蔵を経て形成された真の経年変化の風貌を呈しています。緑青は何百年以上もの自然酸化によって形成される安定した酸化層であり、赤斑は初期の青銅器の金属表面に見られる二次酸化反応によるもので、人工的に短期間で模倣することはできません。これらはすべて、高古青銅器の重要な年代特定の手がかりとなります。
鼻紐の造形は、戦国時代を代表する印鈕形式の一つであり、後期の漢代の獣鈕や亀鈕に比べて素朴で純粋であり、初期の実用印章の原始的な風貌に一層近いものです。本品は均整の取れたプロポーションと安定した構造を持ち、後世の修復や接合は見られず、自然な古物としての状態を保っています。研究価値と鑑賞の美しさを兼ね備えた逸品です。
印面は長年の風化と酸化層に覆われているため、文字はかすかに輪郭が識別できる程度ですが、古代の篆書体による人名私印であることが確認できます。これは当時の個人の身分と信用を証明する象徴であり、高い歴史的想像力を掻き立てます。近年、このような戦国時代から漢初にかけての青銅私印は市場での流通量がますます稀になり、完全な小型のものは特に貴重で、高古文物、金石印章、青銅器のコレクターから注目を集めています。
コレクション、研究、展示、あるいは次世代への継承として、この鼻紐青銅方印は、文化的な深みと歴史的な重みを兼ね備えています。「小器大雅、小印大史」という言葉がまさに相応しい、古典的な代表作と言えるでしょう。高古文物、青銅器、印章芸術を愛する方々には、心からお勧めしたい逸品です。
https://www.youtube.com/watch?v=pXI0r4g2IuI&t=49s
商品説明
商品情報
送料とその他の情報
- 送料
- 支払方法
-
-
クレジットカード決済
-
コンビニ決済
-
d払い
-
銀行ATM振込(Pay-easy決済)
-
Alipay
-
GMO後払い決済
-
クレジットカード決済
- 返品・交換のお知らせ
- 返品・交換のお知らせを見る
- 通報
- この商品を通報









