シャドウセラミック彫刻オブジェ

私たち一人ひとりの心の中には、二つの自分が住んでいます。一つは光に照らされ、優しく、努力家で、期待に応えようとする自分。もう一つは静かに影に隠れ、物静かで、複雑で、時には誤解されることもあります。 この作品は、白と黒のフォルムの対話を通じて、私たちの内なる「自己」と「影」を象徴しています。 黒い部分は「シャドウ」——それは悪でも欠陥でもなく、悲しみ、恐れ、不安、そして願望といった、これまで見過ごされてきた感情や記憶です。 私たちが立ち止まり、その影と対話し、忍耐強く耳を傾けるとき、影はゆっくりと和らぎ、従順になり、やがて私たちの力、創造の源となることでしょう。私にとって、創作のプロセスは自己癒しの一種です。 今回の作品では、この二つの存在を形作るように、二種類の粘土を使用しました。 シャドウがどんなに不安を感じさせても、私は同時にその存在に感謝しています。なぜなら、シャドウがあるからこそ、私たちは完全な存在だからです。 この作品が、ご覧になる皆様に、その前で立ち止まった時、ご自身の影に「あなたを見ているよ」と語りかけるきっかけとなることを願っています。なぜなら、不完全さを受け入れることを選んだ時に初めて、人生の重荷は柔らかくなり、かつて私たちを傷つけた部分も、優しい光へと変わることができるからです。 by maysum