1857年から1876年にかけ、S. Wells Williams(衛三畏)は宣教師、漢学者、外交官という三つの顔を持っていました。このアメリカ人宣教師を、最終的に中国外交の通訳者という道へと駆り立てたものは何だったのでしょうか?彼は福音伝播と外交使命をどのように両立させ、個人の信仰と国家利益の潜在的な衝突をどのように調和させたのでしょうか?そして、彼の翻訳実践は、彼独自の対中外交理念をどのように体現し、また形成したのでしょうか?
本書は、S. Wells Williamsの家族アーカイブ、教会文書、および中米双方の公式一次史料に基づき、彼が関与した三つの重要な出来事を深く分析します。「寛容条項」の翻訳をめぐる論争、「ホワイト事件」における司法交渉、そして清朝がフィラデルフィア万国博覧会に参加する際の文化的斡旋です。研究は、S. Wells Williamsがいかに外交文書の翻訳戦略を通じて、清朝、アメリカ使節団、そして中国在住の宣教師団体間でコミュニケーションと調整を行い、彼のキリスト教「教化式」外交理念を実践したかを明らかにします。本書は、近代外交史における翻訳者の主体性を再評価するだけでなく、19世紀の中米関係において、政治、宗教、文化の三者の力が「翻訳」を媒介としていかに相互に影響し、互いを形成し合ったかを具体的に示します。
書名:福音と政治の間:S. Wells Williamsの対中外交翻訳活動(1857-1876)
著者:帥司陽 著
ISBN:978-988-237-391-4
装丁:並製
言語:繁体中文
頁数:264
サイズ:229 x 152 mm
**著者紹介**
**帥司陽(シュアイ・スーヤン)**
華東師範大学翻訳学科講師、晨暉学者、修士課程指導教員。香港中文大学翻訳研究センター名誉副研究員を兼任し、2023年には上海市浦江人材計画に選出されました。専門は中国翻訳史と海外漢学史で、多くの学術論文が『Religions』、『Journal of Religious History』、『漢語基督教学術論評』、『中国比較文学』などの国際学術誌に掲載されています。
**推薦の言葉**
本書は史料が確固たるもので、視点も独創的かつ魅力的です。これまで十分に掘り起こされていなかった大量のアーカイブ資料を通じ、宣教師外交官S. Wells Williamsが中米関係史において果たした、宗教的使者、政治的通訳者、文化的媒介者という三つの重要な役割を正確に再現しています。本書は三つの歴史的事件を切り口に、S. Wells Williamsがいかに翻訳の特権を行使して外交プロセスに影響を与えたかを鋭く分析しています。19世紀の宣教師通訳者が、世俗的な国際政治の複雑な状況に直面しながらも、いかに宗教的理想を堅守し、心中の「正義」を守ろうと努めたかを示すとともに、外交における言語の力の隠れた作用メカニズムを明らかにしています。この研究は、ミクロな歴史学の繊細さと、トランスナショナルな歴史学の視野を兼ね備えており、近代における東西の衝突の中で知識、信仰、権力がどのように交錯したかを理解する上で非常に示唆に富んでいます。
——**高晞(ガオ・シー)**、復旦大学歴史学系教授
本書は、S. Wells Williamsに関する彼の家族アーカイブ、20年以上にわたる宣教活動における宣教会のアーカイブ、そしてアメリカの対中外交官としての米中両国の外交アーカイブなど、多数の一次史料を活用し、S. Wells Williamsの外交翻訳活動の理念、経験、成果について深く詳細な考察を行っています。著者は十分かつ信頼性の高い史料を掌握しているだけでなく、その分析と論点も優れた説得力を持っています。
——**蘇精(スー・ジン)**、国立雲林科技大学漢学応用研究所教授
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