留月斎 印痕_處其厚

「處其厚」は、引首印、蔵書票印、または書画の落款印に適しています。 この言葉は『老子道徳経』の「大丈夫處其厚、不居其薄。處其實、不居其華。」に由来します。 「大丈夫は、厚い徳に身を置き、薄っぺらな礼儀に留まらない。質素な本質に身を置き、虚飾の外見に留まらない。」 老子は「厚きに処して薄きに居らず、実に処して華に居らず」という対比を通して、人々が外面的な虚栄から内面的な充実へと回帰することを訴えました。この思想は、個人の生き方の指針であるだけでなく、文明の異化に対する深い反省でもあります。彼が述べたように、「万物、道を尊び徳を貴ばざるなし」。真の力は常に、自然の道に従い、それを堅く守ることから生まれるのです。