Be動詞:~にいる、存在する
この作品は、そこに圧倒的な存在感があるという意味と、「美(び)」を文字った言葉遊びでBeという名前をつけました。
この作品のテーマは「作業工数一切無視で美を追求すること」です。
世の中では江戸切子は値段の安さが売れ筋になっています。
この作品は手が込んでいるので、作業工数に応じて値段は高くなっており、売れるスタイルからは逆行しております。
しかし、値段が安いかどうかで考えている人の考え方を変えてしまうほどの圧倒的美しさの衝撃をバーンとぶつけたいと思ったのがテーマの根幹です。
ここまでのデザインは自分ではもうなかなか出てこないと思いますし、他の工房の作品と比べてもデザイン性の高さにご納得頂けると思っています。
口元は半円状に内側に傾斜するように擦っております。
これは口当たりを良くする細工で、10パターンほど試してこの半円が一番口当たりが良くなると感じましたので、この形状で採用しております。
上部の三角形の中に入っているデザインは「菊籠目(きくかごめ)」という伝統的な文様です。
カットの難易度は最も難しい部類に入ります。
透明のカットと色が残る塩梅が良く、デザイン的に優れておりますので採用しております。
この作品は全体を24分割してデザインを構築しておりますが、菊籠目の三角の部分だけ分割数を増やしてサイズを小さく表現することで美しさを引き出しております。
消し加工(すりガラス状)は色のついた部分と交互にグラデーションになるように施しました。
単純に全体を磨いただけでは表現できない美しさ、高貴、気品の高さ、上品さを表現出来たと思います。
デザインは複雑ですので、見る人によってデザインの感じ方が違ってくると思います。
見る人によって見え方が変わるデザインが最も良いデザインと私は認識しているので、その要件を満たせているのではないかと思います。
例えば、下の色の残りの部分が十字の規則正しい配列になっております。
製作者の私自身がこの作品を見ますと、王冠の装飾品、女性のネックレスのような装飾品のような印象を受けます。
また上から覗くと側面から見た時とは違う印象も受けるかと思います。
製作者自身は大きな花びらと花びらの先端への先細りの感じがユリの花を見ているように感じます。
ユリの花言葉は「純粋」「威厳」「無垢」です。
作品名のBeタンブラーに込められた存在感があるというものと威厳の花言葉が意図せずにマッチしたように思います。
これ以上の作品はなかなか出てこないと思うので、ぜひお楽しみ頂ければと思います。
自分用、贈り物、お店のブランドイメージアップなどにご検討頂ければ幸いです。
当工房の切子は江戸切子の伝統的な手法である「手磨き」というガラスの強度が保たれて高品質に仕上がる技術を用いて磨いています。
一方、世の中には「酸磨き」という酸にガラスを浸けてガラス全体をボロボロに溶かしながら磨くものもございます。
酸磨きのものは傷が付きやすく、色が落ちる可能性があるなどのデメリットがありますが、工数を抑えて値段を安く販売できて売れ行きがよくなるので、多くの工房や作家が酸磨きを行っております。
当工房の切子はカット面を1本ずつ研磨して磨いておりますので、ガラス本来の強度は失われておらず、洗剤やたわしでゴシゴシ洗って頂いても構いません。
熱湯、電子レンジ、食器洗い機は他のガラス製品と同じように使用できませんのでご注意ください。
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