『秋刀魚』第7号「美の進化論」
ある街を訪れる際、私は些細なことにも目を凝らすのが好きです。
街の音に耳を傾けていると、言語の違いがかえって人々の会話の抑揚に安心して耳を傾けさせてくれます。地域によって地下鉄には独自の音色があり、駅に進入する際の警告音や、車内の静けさ、賑やかさも、その街の音として心に刻まれます。街中の文字や建物の外観は、街の色を形作ります。人々の暮らしの様子と共に、徐々に一つの街の姿が描き出されていくのです。
だからこそ、初めて東京を訪れた時、飛行機を降りてすぐに感じた澄んだ空気、塵一つない清潔な街並み、そして目に飛び込んでくる多様な視覚的刺激を忘れることができません。緑豊かな植栽と立ち並ぶ高層ビルが完璧に共存し、鮮やかでありながらも調和のとれた色彩の看板、簡潔で力強く魅力的な電車広告、さらにはコンビニエンスストアのレンジ食品のパッケージさえもが見どころに満ちていました。多くの人が、世界トップクラスの建築家、殿堂入りするほどのグラフィックデザイナー、欧米をも唸らせるファッションデザイナー、そして国際的な大規模アートフェスティバルのキュレーターを擁する日本は、アジアのデザインの中心となる実力があると言います。しかし、私は日本の様々な美しさが単にデザイナーの巧みな技術にのみ依存しているとは思いません。多くの場合、それは美意識の育みから生まれていると感じます。
「美意識」とは、堅苦しく芸術を学ぶことではなく、むしろ美を生活の一部とすることです。日本の街が清潔であるのは、1964年の東京オリンピック開催時に推進された「文明運動」に端を発しています。ゴミの回収と街の美化が強化され、電車内で大声で話さないこと、外国人を温かくもてなすこと、そしてスポーツ観戦では、たとえ日本が負けても、熱心に拍手するなど、スポーツマンシップを保つことも含まれていました。一見「美」とは無縁に見えますが、この運動が戦後の日本を根本から変革したのです。今日に至るまで、朝、会社の営業時間前にスーツを着た会社員が玄関先を掃除し、来るべき仕事の日を迎える姿を見かけます。これは街の清潔さを保つためでもあります。住宅街のゴミは常にきちんと分別され、電車内では大声で話す人はいません。ただ文庫本を手に読書する乗客がいるだけです。
日本の美は外見だけではなく、さらに重要な内なる力にあります。まず質の良い生活があってこそ、デザインがもたらす美意識を受け入れることができるのです。グラフィックデザインの巨匠、佐藤卓氏が著書『クジラが潮を吹く』の中で、「デザインとは、実は特殊なことではなく、日常の中に存在するものだ」と語っているように、美しいものが生活の一部として注ぎ込まれています。日本の各都市計画、各家庭のしつらえ、各々の大人の装い、そして各々の子供たちの自由な発想の中に、それは隠されています。まるで大規模な国民教育のように、「美」は「進化」となったのです。なぜなら、鑑賞し、楽しむことを知ることで、より美しく生きられるからです。2020年の二度目の東京オリンピックが近づく中、前回の文明運動とは異なり、今回はデザインで都市を変えようとしています。『秋刀魚』もまた、8つのデザイン分野、18名の台湾と日本のデザイナーたちと読者の皆様が、美意識の体験を共有できるよう、ここではデザイン理論ではなく、彼らが体現する「美の進化」についてお話しします。
年の初めに、美の洗礼だけでなく、『秋刀魚』は日本のお正月に合わせ、日本の伝統的なおせち料理を紹介します。料理の先生、小林敦子さんを招き、おせち料理のレシピを直接教えていただきます。さらに、吉本興業の漫才師、漫才少爺を招き、日本の正月習慣について楽しく語っていただき、笑いあふれる日本の正月を共に感じ、2016年の様々な素晴らしい出来事を迎えたいと思います。
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