人生は道、花咲き乱れる荒野へと続く道。
⚘𓂃
私にとって、書くことへの渇望は
常に、文字で自らの人生を綴り、
その過程で自分が何者であるかを問い続けることでした。
文字は常に、その時々の生を物語ります。
長年、人生の状態や巡り合わせの移ろいとともに、文字の姿も自然と変わってきました。
過去に綴ったものから今綴っているものまで、自分の文字を読み返すと、
人生の変化が見えるとともに、永遠に変わらないものもまた見えてきます。
「自分は何者か?」
書くたびに、私はこの問いに絶えず答え続けていることを知ります。
私が書き続ける限り、言葉は訪れ、書き続ける限り、私は私になっていくのです。
人生の旅路をここまで歩み、通り過ぎた景色を振り返ると、
人生は常に、荒涼と豊かさが共存する美しい奇跡だと気づきました。
この数年、詩で人生の瞬間を記録し、永遠に留める習慣が身につきました。
だから、この詩文集に収められた一編一編の詩は、互いに繋がり、私の人生の道となるでしょう。
そして、この道の果てには、いつも花咲き乱れる荒野が広がっているのです。
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「青青的島」の詩作は長年、各地に散らばっていましたが、ついにこの一冊にまとまりました。
これまで支えてくださった読者の皆様、本当にありがとうございます。私は幸福で幸運な人間です。
いつも灯火を携えて訪れてくださる皆様に感謝します。
𓂃⚘
本書は全五章で構成されています。
第一章は「牧歌と炊煙」
私の心には草原があり、詩は草原の牧歌と炊煙です。
創作について、スピリチュアリティについて、美について綴ります。
第二章は「荒野に灯る小さな平屋」
暗闇の中で、家の中の小さな燭光を守るように、温かく心を癒す詩を綴ります。
第三章は「森の生活手記」
台東の丘の上の森にある自然木造の家で出会った様々なことを綴ります。
第四章は「河に尽きる時があろうか」
生老病死について、荒涼手記について綴ります。
(注:『荒涼手記』は私の2021年出版のエッセイ作品です)
第五章は「あなたは景色の中に」
景色は素晴らしい、あなたが景色の中にいると、もっと素晴らしい。
人と寄り添うこと、好きであること、愛について綴ります。
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生まれたばかりの太陽に目覚めさせられる、毎朝の情景を、言葉ではっきりとは伝えられません。
葉先にきらめく、一滴一滴の露を、言葉ではっきりとは伝えられません。
火の光が揺らめく、その一瞬一瞬を、言葉ではっきりとは伝えられません。
星々に照らされる、一枚一枚の夜空を、言葉ではっきりとは伝えられません。
一滴の雨が、いかに土の血液となるかを、言葉ではっきりとは伝えられません。
一本の樹が、いかに私たちが分かち合う大地を、揺るぎなく守るかを、言葉ではっきりとは伝えられません。
一陣の風が、いかにオオタカの旅を表現するかを、言葉ではっきりとは伝えられません。
一粒の稲が、いかに私たちに満ち足りた愛を教えるかを、言葉ではっきりとは伝えられません。
言葉ではっきりと伝えられないから、文字が私を憐れみ、
だから私は、言葉を綴る人になったのです。
私は『花咲き乱れる荒野』の最初のページにそう綴りました。
書くことへの渇望は、まさしくこのようなものではないでしょうか?
読者を得る前に、作家になる前に、書くことはただ、心で感じたすべてを表現するためだけに存在します。
景色を眺め、言葉になる前に、心が感じたことは既にそこにありました。
「孤独」と口にする前から、孤独はすでに私たちの心の中に存在していました。
書くことは、文字の技ではありますが、文字の前に、詩歌の原点はすでに心の中で形を成していたのです。
心臓が鼓動する一分一秒、私たちは生命を体験しています。
星、月、太陽、雨、山、海、笑顔、涙、手、幸福、悲しみ、そして愛、
そして、まだたくさんのものが…美しいと感じるから、好きだと感じるから、とても大切だと感じるから、
数えきれないほどの繊細な感情が心に満ち、私の魂は何のために舞い踊るのでしょうか?
その一つ一つを丁寧に識別し、味わい、そして書き留めます。
言葉にできないものたちを、書き留めます。
私は言えない、伝えられない、ただ書き留めるしかないのです。
書き留めて、沈黙を世界に残します。
でも、忘れないでください、その沈黙の中には、私の心臓が丸ごと詰まっていることを。
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一つの美しい存在 /
湿った土壌は虫たちの歩みを記憶し、果てしない空は渡り鳥の移動を記憶しています。この宇宙には、必ず広大で無限の存在があり、一つの生命の完成を常に証し続けているのです。
そして、最も円満な生命とは、それぞれの魂が、生まれ持った姿で、運命に与えられた責任を果たすこと。それによって、生きていることの真実を感じることです。馬として生まれれば、駆け巡り、魚として生まれれば、泳ぎ、鳥として生まれれば、大空を舞うのです。
そして、私の真実とは、今この瞬間、言葉を綴るこの時です。この瞬間。
いわゆる運命の答えとは…私にとって、書き留めること、それ自体が答えなのです。宇宙に招かれ、私の心にノックする詩句たちには、必ず立ち上がって応えなければなりません。なぜなら、私が書くとき、私が通り道となることを選んだとき、私は世界に、自身の生命の中に長く息づく、この上なく美しい存在を残すことができるからです。そうすれば、私が行ったすべての遠い場所、経験したすべての瞬間、出会ったすべての人に、存在の意味が与えられるのです。
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『花咲き乱れる荒野』
著者:黄斐柔(ホァン・フェイロウ)
青青的島 独立出版
表紙絵:廖婕安(リャオ・ジエアン)
ページ数:224ページ
価格:400元
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