朝、淹れたてのお茶を一杯、何気ない日常の贅沢。
この器は、まるで山間にたゆたう霞や雨のように、青みを帯びた緑の中に、かすかに黄土色が混じり合う釉色をしています。釉薬が流れ落ちる様は、まるで誰かが誤って空と土を混ぜ合わせてしまったかのよう。しかし、それがかえって思いがけない美しさを生み出しています。指でそっと撫でれば、時の温もりを感じられるでしょう。
朝、お茶を淹れてこの器を手に取り、窓辺でぼんやりと過ごす。立ち上る湯気を眺め、物思いにふける。昼には喉を潤す水を、午後には気分転換のコーヒーを。この器は飲み物を選びません。どんなものも優しく受け止め、その魅力を引き立ててくれます。ずっしりとした厚みがありながら、決して重すぎない手触りは、手のひらにしっくりと馴染み、まるで使う人の手のひらのために作られたかのようです。
不揃いな口縁、そして釉色の濃淡が織りなす奥深さ。この世の美しいものの多くは、完璧さの中にあるのではなく、むしろ「ちょうどいい不完全さ」の中に見出されます。人生が常に一直線ではないように、曲がりくねった道のりの中にこそ、豊かな景色が広がっていることに似ています。
この器を手にすれば、それだけで素晴らしい一日が始まります。お茶でも、お酒でも、あるいはただの水でさえも、格別の味わいをもたらしてくれるでしょう。これこそが、気取らずに日々の暮らしに寄り添う、器のあるべき姿なのです。
作家紹介
陶芸家 梁世昌(リャン・シーチャン)は1957年台南生まれ。26歳で鶯歌の轆轤(ろくろ)の巨匠、翁国禎に師事し、手轆轤を学ぶ。以来、陶芸の世界に身を投じ、数々の陶芸展を開催。釉薬の研究に深く、広範に取り組み、その技術を熟練して使いこなすことで、釉彩作品の分野で自身の限界を何度も突破し、人々を感嘆させる作品を創り出してきました。
1999年、梁世昌は自身の創作が行き詰まり、今後の陶芸の道をどう進むべきかを見失い、創作活動をきっぱりと中断し、玉器鑑定の道に進みました。しかし、2021年に陶芸創作への再挑戦を決意。2年間を費やして釉薬の感覚を取り戻し、数百ものサンプルを制作。これまでの作風とは異なる新たなスタイルを確立しようと模索しました。
梁世昌の現在の作品は、釉画を主な表現方法としています。大自然からインスピレーションを得て、2種類以下の釉薬(アート釉と陶磁器釉)を基本として創作しています。制作にあたっては、まずテーマを表現するのに最適な釉薬を選び、その釉薬の特性、厚み、重ね方、分離、掻き落とし、絞り染め、あるいは滲ませるなどの技法を駆使して、頭の中に描いた景色を形にしていきます。さらに、適切な位置にシンプルな線を数本描き加え、絵画の持つ詩情を際立たせて作品を完成させます。
釉薬以外にも、土坏のひび割れた質感や練り込み紋様、天然の木の葉や鉱石などの素材も、作品の表現に活用されています。
陶芸創作を再開して以来、梁世昌は自然の中にインスピレーションを見出し、釉薬と土坏の中に自由な発想を描き、様々な構想が次々と湧き出ています。「自分が得意とする陶芸技法、釉薬の知識、そして絵画の専門性を活かして、心象風景を表現できること。このことが私に大きな喜びと満足感をもたらしてくれます。今回の再出発で、私自身の陶芸スタイルを確立できることを願っています。」
商品説明
商品情報
- 素材
- 陶器
- 制作方法
- ハンドメイド
- 製造地
- 台湾
- 人気度
-
- チェックされた回数 572回
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- 販売種別
- オリジナル商品
- おすすめポイント
- サイズ:直径約10~10.5cm 高さ約7.5~8.3cm 容量約390~430cc ** 焼成温度1235度。釉薬に重金属は含まれておらず、電子レンジでの使用も可能です。
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