『さんま』第16号「香港で出会う、日本の味」
私たちは香港で、これまでにない日本を発見しました。
ヨーロッパの小さな町にあるラーメン店では日本のビールが売られ、オーストリアの楽団は日本製フルートで美しい楽曲を奏で、アメリカの少年たちは日本の漫画の熱いストーリーに夢中になっています。そして、常に黒いイッセイミヤケのセーターを着ていたスティーブ・ジョブズは、日本の静謐な禅修行を体験するため、福井の永平寺を何度も訪れています。世界から見た日本は、歴史的背景の影響を受けた台湾とは異なるようです。私たちは、街中の日本語の看板、年長者の台湾語の会話に混じる日本語、あるいは新たにオープンしたカフェが日本家屋を改装して人気を博す光景に慣れ親しんでいます。台湾で日本の音楽を聴き、日本のドラマを観て、日本のデザインについて語る、台湾的視点における「日本」は、ごく当たり前の存在となっています。しかし、かつて日本と密接な関係にあった50年間の歴史を取り除いたとき、台湾と日本の関係はどのように映るのでしょうか?そこで、「台湾の視点」を起点とする私たちは、日本に慣れ親しんだ台湾を飛び出し、文化的な枠組みの固定観念を打ち破り、他の国々が抱く日本像も同じなのかを考察することにしました。
ある日の午後、香港の友人たちと子供時代の思い出話をしていると、意外にも私たちの共通の記憶が『スラムダンク』と安室奈美恵であることに気づきました。『ロングバケーション』の話になると、止まらなくなり、当時の男子は皆、木村拓哉のような髪型にしたがったり、APEのTシャツを買ったりしたものです。1990年代の日本はアジアを席巻し、アイドルグループが次々と進出し、アニメ文化は70年代、80年代生まれの世代の世界観を塗り替えました。連載中の人気漫画は日本で発売され、台湾の漫画出版社が繁体字中国語に翻訳して出版し、香港の書店が台湾から最速で輸入するという流れは、単なる日本の漫画単行本に留まらず、台湾、香港、日本三地の出版文化を繋ぐ輝かしい時代を築き、一つの物語が一つの世代の共通の記憶を形成しました。
これこそが、日本が忘れられない理由なのかもしれません。かつて使った日本の製品、食べた日本料理、観た日本映画が、アジアを駆け巡るDNAとなり、さらに重要なのは、各国で現地の文化と融合し、日本人でさえ想像しなかったような新たな姿を生み出していることです。私たちが台湾を飛び出すとき、文化の変遷はそこから始まります。もし日本の文化を自国に取り入れることが「二次創作」だとするならば、この内面化された成長の記憶を携えて他国と交流することで、日本の文化を巧みに「三次創作」しているのではないでしょうか。それは旅のようなものです。私たちは互いに言葉を、思想を、視野を交換し合い、新たな文化は、あるフライトの中、あるいはバックパッカーホステルのリビングで、さざ波のように広がっていくことでしょう。
台湾からわずか1時間半の距離にある香港は、今年、返還20周年を迎えました。香取慎吾がSMAPを脱退後、初の海外スケジュールとして香港ディズニーランドのバラエティ番組に出演し、個性派女優の満島ひかりが深夜の香港で舞う人気MVも記憶に新しいところです。『さんま』が初めてアジアに進出する最初の地として、香港在住の日本人作家、職人、ヘアスタイリストを訪ね、香港の現地の人々とも台湾と香港における日本のイメージについて交流しました。まるで当時の熱血漫画のように、台湾、香港、日本三地の文化的な情熱が繋がりました。今回の「香港上陸」に協力してくれた香港のオンラインセレクトショップ「Unun」には特別に感謝しています。創業者のKaHo氏とLauren氏のおかげで、香港の若者がこれほど揺るぎない信念で優れたデザインを広める理想を実現できることを知りました。また、『Monocle』誌香港支部のKurte氏(アジアコンテンツエディター)には、香港の視点から見たアジア観について語り合うことができました。
香港で「私たちは台湾発の日本文化雑誌『さんま』です」と何度か紹介するたびに、この上ない誇りを感じます。文化の自由な成長は、人々の間の交流から生まれます。この瞬間、私たちは日本文化を通してより多くのアジアコンテンツを繋ぎ、また、これまでとは異なる日本を記録しています。
商品説明
商品情報
- 素材
- 紙
- 制作方法
- 工場生産
- 製造地
- 台湾
- 在庫
- 残り7点
- 人気度
-
- チェックされた回数 2,951回
- 合計販売点数:3点
- 18 人がお気に入り登録
- 販売種別
- オリジナル商品
- おすすめポイント
- 季刊『さんま』は、台湾初の中国語で執筆された日本文化雑誌です。生活、アート、デザイン、歴史、科学など多岐にわたるテーマを網羅し、毎号一つのテーマに焦点を当て、表層から深掘りまで、台湾と日本のライターへの取材や寄稿を通して、様々な視点から意見を集めています。日本旅行を計画している方や、日本のアートを愛するビジネスパーソンの方々に、ご満足いただける内容をお届けします。
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