今回開催される「印と款:台湾陶痕特別展」は、「印」と「款」を切り口に、陶磁器に残された紋様、印記、銘識を通じて、台湾における 6000 年にわたる陶磁文化の発展を紐解きます。先史時代の先人たちが土器に刻んだ紋様に見られる生活の知恵から、漢民族と平埔族の製陶技術が交流し融合した器物、さらには清の同治十年(1871 年)の年号が記された仏像香炉などの文物に至るまで、多様な展示を通して、日本統治時代に文字、釉薬、印刷技術が導入されて以降、陶痕がいかにして地名、窯元、商標を示す「陶磁器の身分証明書」へと発展し、台南、南投、台中、苗栗、新竹、そして台北といった各地域の特色を形作っていったかを紹介します。陶痕は単なる器物の装飾や標識に留まらず、異なる時代の工芸技術、社会文化、そして地域の記憶を宿し、台湾社会の経済的、文化的な変遷の過程をも映し出しているのです。
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