ゆっくり描く香港　鄒源榮 著

鄒源榮 著 『ゆっくり描く香港』は、画家 鄒源榮（ゾウ・ユンウィン）の作品集で、彼が描いた香港の全景と、さまざまな時期のスケッチが収められています。鄒源榮（1945-2020）はインドネシア華僑の子孫で、1992年に中国本土から香港に移住しました。アマチュアとして絵を描き始め、やがて専業画家となり、絶えず創作を続けました。香港は1970年代以降、国際的な大都市を築くために山を削り埋め立てを行ってきたため、その地形とスカイラインは絶えず変化してきました。鄒源榮の作品は、香港の地理的歴史の補遺とも言えるでしょう。どの作品も、この小さな街の物語を紡いでいます。香港を守る方法は数多くありますが、「記録に残す」ことは間違いなくその一つであり、非常に貴重なことなのです。